関西大学幼稚園の事件を受けて、施設の安全管理を改めて考えた話

大阪・吹田市の関西大学幼稚園に男が侵入し、園児が逃げ込んだ部屋で女性職員を羽交い締めにして立てこもった、というニュースを見ました。
男は大麻を使用していたと話しているとのこと。
正直、この手のニュースは、
「怖いね」「大変だったね」で終わらせてはいけない立場にいるな、と改めて思わされました。
子どもを預かる仕事をしている以上、
どれだけ確率が低くても、“起きたら取り返しがつかないこと”
から目を背けるわけにはいきません。
「幼稚園だから起きた話」ではない
今回の事件は幼稚園でした。
園庭があり、敷地があり、一見すると「外部侵入に気づきやすそうな環境」です。
でも、ニュースを読みながら思ったのは、
これ、うちみたいな児童発達支援や放課後等デイでも起こり得るよね
ということでした。
むしろ、形は違えど、リスクは別のところにある。
ビルイン型施設の「安心」と「盲点」
うちのような児童発達支援・放課後等デイは、
幼稚園や保育園と違って園庭がありません。
ビルの中にあって、
入り口は施錠していて、
基本的にはインターホン対応。
「不審者がふらっと入ってくる確率」は、
正直かなり低いと思っています。
でも、ゼロではない。
たとえば、お迎えの時間帯。
保護者さんが次々に来るタイミングで、
「それっぽい人」を間違えて中に入れてしまう可能性。
絶対にないと言い切れるか、と言われると、
やっぱり言い切れません。
二重扉にしている。でも、それで十分か?
念のため、うちの施設は入口を二重扉にしています。
仮に最初の扉を突破されても、
そのまま子どもたちがいる部屋に入れない構造です。
これは、かなり意識して設計した部分です。
でも、今回の事件を見て思いました。
「それでも、完全ではないな」と。
・鍵を開けるのは人
・判断するのも人
・想定外の行動をする相手が来たとき、どう動けるか
結局、最後は人の判断と行動に委ねられる。
刺股って、正直どうなん?と思ってた
正直に言います。
刺股(さすまた)については、
「ほんまに意味あるんかな?」
「咄嗟のときに使えるんかな?」
と、ずっと半信半疑でした。
訓練はしています。
不審者対応のロールプレイもやっています。
でも、
実際に刃物を持った人が目の前に来たとき、
冷静に刺股を取りに行って、
的確に使えるのか。
正直、自信はありません。
それでも「何もない」よりはいい
今回の事件を見て、
改めて考えました。
刺股が万能な解決策ではないのは事実です。
でも、だからといって
「ない」状態でいいのか。
答えは、やっぱりNOでした。
・何も持たずに素手で対応する
・何の道具もない状態で子どもを守る
それよりは、
使えるかどうかは別として、選択肢がある状態
のほうがいい。
そう思って、
刺股はちゃんと購入することにしました。
安全管理は「完璧」を目指すものじゃない
こういう話をすると、
「そこまでやる必要ある?」
と言われることもあります。
でも私は、安全管理って
完璧を目指すものじゃないと思っています。
100%安全な環境なんて、存在しない。
それでも、
・侵入されにくくする
・時間を稼ぐ
・子どもから距離を取らせる
・職員同士が連携できる
そのための「層」を、
一つずつ重ねていくことが大事なんだと思います。
二重扉もその一つ。
訓練もその一つ。
そして、刺股もその一つ。
「うちは大丈夫」と言わないために
関西大学幼稚園の事件は、
結果的に大きな被害が出ずに終わりました。
でも、それは
「運が良かった」側面も否定できません。
だからこそ、
「うちは大丈夫」
「確率は低いから」
で思考を止めるのは、やめたい。
子どもを預かる仕事をしている以上、
最悪を想定して、
それでも日常を回す覚悟が必要だと思っています。
心配になった、で終わらせない
今回のニュースを見て、
正直、不安にはなりました。
でも、不安になっただけで終わらせずに、
「じゃあ何を足すか」
「どこを見直すか」
を考えるきっかけにしたい。
刺股を買う。
訓練を見直す。
出入り口対応を再確認する。
全部、小さなことかもしれません。
でも、子どもたちを守るための準備として、
無駄なものは一つもない。
そう自分に言い聞かせながら、
改めて、安全管理を見直そうと思った出来事でした。