感覚を育む!おうちでもできる遊びアイデア集

「うちの子、じっとしていられない…」
「触られるのが苦手で着替えがスムーズにいかない」
「運動が苦手で遊びについていけないことがある」
そんなお悩み、ありませんか?
これらの行動の背景には、感覚統合の発達にアンバランスがある場合があります。
でも大丈夫。子どもは「遊び」を通して、感覚を育てていく力を持っています。
今回は、感覚統合の観点から、家庭でも取り入れやすい遊びアイデアをご紹介します!
感覚統合ってなに?
感覚統合とは、「視覚・聴覚・触覚・前庭感覚(バランス)・固有感覚(身体の動きや力の入れ具合)」など、さまざまな感覚情報を脳で整理し、体を上手に動かしたり、物事に集中したり、感情を安定させたりする力のことです。
この力がうまく働かないと、たとえば…
- 落ち着かない、集中できない
- 音や光に敏感すぎる・鈍感すぎる
- ボールを投げる・キャッチするのが苦手
- 自分の体の位置や力加減がうまくつかめない
といった困りごとが現れることがあります。
感覚を育むために大切なこと
感覚統合は、机に向かって勉強するような方法では育ちません。
子ども自身が「楽しい!」と思えるような遊びや体験の中で、自然と育まれていくのです。
特に幼児期は、感覚統合の発達にとって“黄金期”。
家庭や療育、園でのちょっとした遊びが、大きな成長につながることもあります。
感覚を刺激する!遊びアイデア集
▶︎① ぐるぐる遊び(前庭感覚の刺激)
- 回転イスでゆっくりまわる
- タオルや布に乗って引っ張ってもらう
- マットの上でゴロゴロ転がる
回転や揺れの遊びは、バランスを取る力を育て、姿勢保持や注意力にも良い影響があります。
▶︎② 粘土・スライム遊び(触覚・固有感覚の刺激)
- 手でこねる・ちぎる・丸める
- 型に押し込んで取り出す
- 冷たい・ぬるぬる・かたいなど、感触の違いを楽しむ
手や指先からの刺激は、感覚の過敏・鈍麻の調整に役立ち、手先の器用さにもつながります。
▶︎③ トンネル&くぐり遊び(空間認知・身体感覚の発達)
- クッションやダンボールでトンネルを作る
- ソファの下をくぐって冒険ごっこ
- 四つ這いやハイハイで移動してみる
自分の体をコントロールして動かす経験が、空間認知やバランス感覚を育てます。
▶︎④ バランスあそび(前庭・固有感覚)
- 片足立ちゲーム
- クッションの上でジャンプ
- 平均台ごっこ(マスキングテープなどを床に貼るだけでもOK)
バランスを取る力は、姿勢保持、集中力、書く・座るといった日常動作にもつながります。
▶︎⑤ 両手・全身を使う遊び(協調運動)
- ビー玉つかみ(左右の手で別々の動き)
- ボール運びゲーム(手と目の連動)
- 音楽に合わせて踊る
複数の感覚を統合して動かす経験は、日常生活での複雑な動作の基礎になります。
「感覚のズレ」は“その子らしさ”の一部
感覚統合に課題があると、「困った行動」として見えることもありますが、それは子どもなりに“感覚の調整”をしているサインです。
☑︎ 触られるのが苦手 → 感覚過敏かも?
☑︎ 落ち着きがない → 感覚刺激を求めている?
☑︎ ボーっとしている → 感覚が入りづらいのかも?
その子の行動の“意味”に目を向けると、関わり方が変わっていきます。
まとめ
感覚統合の遊びは、特別な道具やトレーニングではなく、身近な遊びの中で自然に取り入れられるものばかり。
- 子どもが夢中になれる遊び
- やりたい!と思える遊び
- 五感をたっぷり使える遊び
を通じて、子どもたちの“感じる力”と“動く力”を育てていきましょう。
「感覚の土台」が整うことで、学習や生活のスキルも、より安定して育まれていきます。
保護者の方へのご案内
大阪府池田市にある療育センターエコルドでは、乳幼児期を専門とする児童発達支援を中心に1日20名の乳幼児に対して、集団活動や個別支援を通じて、専門性ある早期療育を提供しています。
また、送迎も施設から30分圏内を目安に実施しています。
池田市・箕面市・豊中市・吹田市の一部地域で、早期療育が必要なお子さんの保護者の方は、ポータルサイトの療育センターエコルドにお気軽にお問い合わせください。