子どもが言葉にできない「困ってるサイン」を見逃さないために

「なんだか元気がないな」
「いつもよりイライラしている気がする」
「言葉では何も言わないけど、様子が違う…」
子どもは、大人のように自分の状態をうまく言葉にできないことがあります。
特に発達に特性のあるお子さんは、「困っている」「助けてほしい」と伝えるハードルがさらに高くなりがちです。
今回は、そんな“言葉にできない困りごと”をキャッチするために、私たち大人にできる視点と関わり方について考えていきます。
子どもが発する「困ってるサイン」とは?
子どもたちは、必ずしも「しんどい」「困った」と言葉にするわけではありません。
むしろ、行動や表情、ちょっとした態度に「サイン」をにじませていることが多いのです。
例えば…
- いつもより動きが鈍い・落ち着きがない
- 好きな遊びに集中できない
- イライラしたり、泣きやすくなる
- ぼーっとしていることが増える
- ちょっとしたことで怒ったり癇癪を起こす
- 無理にニコニコして、頑張っている様子が見られる
これらはすべて、子どもなりに「うまくいかない」「しんどい」という気持ちを表現しているサインかもしれません。
なぜ言葉にできないの?
子どもが困りごとを言葉にできない背景には、いくつかの理由があります。
✔︎ 自分の気持ちをうまく整理できない
✔︎ 「困ってる」と言うこと自体が難しい
✔︎ 伝えたとしてもどうなるか分からない不安がある
✔︎ 「がんばらなきゃ」「迷惑をかけたくない」と思っている
特に、周囲に「いい子」と思われている子どもほど、困っていることを隠してしまう傾向があるため、大人の側が“表面だけ”を見てしまうと、本当の気持ちを見逃してしまうこともあります。
早期に気づくためにできること
☑「普段との違い」に敏感になる
普段の様子を知っているからこそ、小さな変化に気づけます。
☑「調子どう?」ではなく「今日、楽しかったことはあった?」と聞く
漠然と「大丈夫?」と聞くより、具体的なエピソードを引き出す声かけが有効です。
☑ 言葉にならない感情も尊重する
「泣いている=悪い」ではありません。「泣いていいんだよ」「怒ってもいいんだよ」と受け止めることで、自己表現のハードルが下がります。
☑ 言葉より行動に注目する
行動の変化を「困った行動」として捉えるのではなく、「何か伝えたいことがあるんだな」と受け止めてみましょう。
保護者に求められる「まなざし」
子どもたちが安心して「困った」と言えるようになるために、まず大人が持つべきまなざしは、
- ありのままを受け止めること
- 困りごとをジャッジしないこと
- 「困ったら頼っていいんだよ」というメッセージを日頃から伝えること
です。
「早く言ってよ!」と責めるのではなく、「気づけてよかった」「教えてくれてありがとう」と伝えること。
それが、子どもたちにとって「助けを求めてもいいんだ」と思える土台になります。
まとめ
子どもたちの「困ってるサイン」は、必ずしも言葉になって現れるわけではありません。
☑ ちょっとした行動や表情の変化に気づくこと
☑ 子どものペースで気持ちを引き出すこと
☑ 失敗しても、感情を出しても受け止めること
これらを意識することで、子どもたちは「ひとりで抱え込まなくていいんだ」と感じることができるでしょう。
私たち大人が、子どもたちの“見えないサイン”に寄り添える存在でありたいですね。
保護者向けのご案内
大阪府池田市にある療育センターエコルドでは、乳幼児期を専門とする児童発達支援を中心に、1日20名の乳幼児に対して、集団活動や個別支援を通じて、専門性ある早期療育を提供しています。
また、送迎も施設から30分圏内を目安に実施しています。
池田市・箕面市・豊中市・吹田市の一部地域で、早期療育が必要なお子さんの保護者の方は、ポータルサイトの療育センターエコルドにお気軽にお問い合わせください。