遊び方に現れる個性:子どもの「好き」を伸ばす関わりとは?

「うちの子、運動遊びは大好きだけど、ブロックには興味がなくて…」
「ごっこ遊びは得意なのに、ルールのある遊びは苦手みたい」
そんなふうに、子どもの“遊び方”には、実はその子らしい個性がたくさん表れています。
今回は、遊びの中で見えてくる子どもの得意・不得意に気づきながら、「好き」を伸ばしていく関わり方についてお話しします。
遊びは「小さな社会」の縮図
遊びは、単なる時間つぶしではありません。
子どもたちは遊びを通して、
- 想像力を働かせる
- 体を思い通りに動かす
- ルールを理解し、守る
- 他者と協力する
- 問題を解決する
といった、たくさんの非認知能力(目に見えにくい力)を育んでいます。
どんな遊びを好むかは、その子の得意なこと、興味のあること、育ちやすい力を教えてくれるヒントになるのです。
遊びの種類ごとに育つ力
✔ ごっこ遊び(ままごと・お店屋さんごっこなど)
→ 想像力、社会性、感情表現、役割意識
✔ 積み木・ブロック遊び
→ 空間認知、論理的思考力、集中力
✔ 運動遊び(鬼ごっこ、フラフープ、ボール遊びなど)
→ 体幹・バランス感覚、協調性、ルール理解
✔ ルールのあるボードゲーム
→ 順番を待つ力、勝ち負けの受け止め方、戦略的思考
それぞれの遊びには、育まれる力が違うんですね。
得意・不得意にどう向き合う?
子どもの遊び方を見ていると、
「〇〇は得意だけど、△△は苦手だな」
「同じ年齢でも、こんなに遊び方に差があるんだ」
と感じることも多いでしょう。
大切なのは、
☑「苦手」を無理に克服させようとしない
☑「好き」をとことん伸ばして自信につなげる
という視点です。
もちろん、苦手な遊びにも少しずつチャレンジすることは大切ですが、まずは「好き」を大切にすることで、
- 自分への信頼感(自己肯定感)
- 「やってみよう」という意欲
- 人との関わりの喜び
を育てることができます。
「好き」を伸ばす関わり方のヒント
☑ 子どもの「なぜそれが好き?」に興味をもつ
「どうしてそんなにお店屋さんごっこが好きなの?」と聞いてみると、意外なこだわりポイントが見えてくるかも。
☑ 好きな遊びを深めるチャンスをつくる
例:ごっこ遊びが好きなら、お店の看板やメニュー表を一緒に作ってみる。
☑ 小さな「できた!」を一緒に喜ぶ
積み木が高く積めたら、「すごい!よく考えて積んだね」とプロセスを認める声かけを。
☑ 苦手なことも“好き”を入り口にする
運動が苦手な子でも、好きなキャラクターと一緒に体を動かすゲームなら楽しくチャレンジできるかも。
遊びを通して非認知能力を育てる
非認知能力とは、集中力・忍耐力・協調性・自己コントロール力など、テストでは測れないけれど生きる力に直結するスキルのこと。
好きな遊びを深め、そこから自然に広がる体験を大切にすることで、子どもたちは
- 「頑張ってみよう」
- 「工夫してみよう」
- 「みんなと一緒にやってみよう」
という力を無理なく育んでいきます。
まとめ
子どもの遊び方には、その子だけの「育ちの設計図」が隠れています。
✔ 好きな遊びを尊重する
✔ 得意を伸ばして自信につなげる
✔ 苦手は無理に押し付けない
✔ 遊びを通して非認知能力を育てる
こうした関わりの中で、子どもたちは「自分らしく生きる力」を少しずつ身につけていきます。
「この子はどんな遊びが好きなんだろう?」
そんな目で子どもたちを見守ってみると、また新しい発見があるかもしれませんね。
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