「この子、もしかして発達障害かも?」と思ったときに

「うちの子、なんか違う…」そんな違和感を抱えたままになっていませんか?
「みんなの輪に入れない」「切り替えができない」「言葉がなかなか出ない」
保育園や家庭の中で、そんな様子が続くと「もしかして…」と不安になることがあるかもしれません。
それでも、「気のせいかも」「まだ小さいから」と自分に言い聞かせて、相談するのをためらってしまう——。
でも、早期に“気づき”を得られた子どもたちほど、のびのびと成長できる可能性が高まります。
不安を放置しないことが、子どもと家族の未来を守る第一歩です。
16%——意外と多い「発達に課題を抱える子どもたち」
信州大学の本田秀夫教授による大規模調査(2023年)では、幼稚園・保育園に在籍する子どもたちの約16%が「発達に課題がある」と先生たちから認識されていることがわかっています。
つまり、「ちょっと気になる子」は決して少数ではないということです。
また、次のような行動が、早期の気づきにつながることもあります。
- 一人遊びが極端に多い
- 言葉の遅れや発音の不明瞭さ
- こだわりが強く、ルールが変わるとパニックになる
- 落ち着きがなく、順番を待てない
- 特定の音やにおいに強い不快感を示す
こうした特徴は、自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如・多動症(ADHD)、発達性協調運動障害などの可能性と関係していることもあります。
「気のせいかも」でも大丈夫。今できる3つのアクション
1. 気になる行動を「記録」してみましょう
日々の様子をメモしておくことで、相談時に役立ちます。特に「どんなときに、どんな行動が出るか」がポイントです。
2. 幼稚園・保育園の先生に相談してみる
家庭では見えない集団での様子を知ることで、より客観的な判断ができます。
「家ではこうなんですが、園ではどうですか?」という聞き方がおすすめです。
3. 専門機関につながる勇気を持つ
「診断」が目的ではなく、“今できる支援”を知るために相談していいのです。療育センターや発達支援センターは、気軽に相談できる場所です。
まとめ:「早く気づけてよかったね」と言える未来のために
発達障害の有無に関係なく、子どもたちには「自分らしく育つためのサポート」が必要です。
そして何より、「気づいたときがスタート」です。
「この子、もしかして…」と思ったら、それは子どもをよく見ている保護者だからこその視点。
不安を否定せず、まずはその気持ちに寄り添って、ひとつずつ前に進んでいきましょう。