朝が戦場!「着替えない・ごはん食べない・間に合わない」子どもへの対処法

「もう!なんでこんなに時間がかかるの!」から脱け出すために
朝の時間。
「保育園の時間が迫っているのに、子どもはまだパジャマのまま」
「ごはんを食べない、着替えない、歯も磨かない」
「怒ってばかりで、1日が始まる前からぐったり…」
このような朝の“戦場”を経験している保護者は、決してあなただけではありません。
でも、それにはちゃんと理由があるのです。
そして、ほんの少しの工夫で、朝の時間はグッと楽になります。
なぜ子どもは「朝の準備」が苦手なのか?
朝は大人にとっても慌ただしく、心の余裕がなくなる時間帯。
でも、子どもにとっては「朝の支度」は以下の理由でとても難しいのです。
1. 見通しが持てない
- 何をするのか、いつまでにするのかが曖昧だと、行動に移せません。
- 大人が「当然わかってるでしょ」と思っていることも、子どもにとっては“初めての経験”の連続です。
2. 気持ちが切り替わらない
- 遊びたい気持ちが勝って、着替えや食事に気持ちが向かない。
- 「今していることをやめて次へ移る」こと自体が、発達上まだ難しい時期なのです。
3. 自分でコントロールする力が未発達
- 着替えや歯みがき、食事などの生活習慣には、「自己調整能力」が必要。
- この力は、幼児期に少しずつ育つもの。すぐに完璧にできなくて当然です。
朝の支度がスムーズになる!5つの工夫
1. 「朝の予定表」で見通しを伝える
視覚的なサポートは、子どもにとって非常に有効です。
- 朝起きてから出発までの流れを、絵や写真で一覧にする
- 例:「起きる → トイレ → ごはん → 着替え → 歯みがき → 出発」
✅ コツ:
- 子どもと一緒に作ることで、自分事として取り組める
- 完了した項目にシールを貼るなど、「できた!」が見えるようにする
2. 「あと〇分」で切り替えを促す
突然「もう行くよ!」と声をかけても、子どもは切り替えられません。
- 「あと5分でごはん終わりにしようね」
- 「3つ数えたらお片付けだよ」
✅ コツ:
- タイマーを使うと、時間の感覚がより具体的に伝わる
- 「あと○分」が「終わりまでの準備時間」に変わる
3. 着替えは「選ばせる」とスムーズに
着替えたくない理由の多くは、「自分の意志で動いていない」こと。
- 「これとこれ、どっちを着る?」と2択を用意すると、自分で決める気持ちが持てます。
- 「今日は赤いシャツがいい!」と自分で選ぶことで、気持ちが前向きに。
✅ コツ:
- 前日の夜に一緒に選んでおくと、朝のバタバタが減ります。
- 「選ぶ→自分で着る」の流れが身につくと、自立も育ちます。
4. 朝ごはんは「食べきる」より「口に入れる」
「全部食べなさい」は朝の大きなプレッシャーに。
- まずは「一口だけでもOK」「おにぎり半分でもOK」から始めてみましょう。
- 「食べきる」より「食べる習慣をつける」ことを優先に。
✅ 工夫例:
- 手づかみで食べられるスティック型トーストやバナナ
- 前日に準備しておける冷凍おにぎりや野菜スープなど
- 食べられたらしっかり「ありがとう!うれしいな」と伝える
5. 成功体験を積み重ねる
朝がスムーズにいった日は、「できたね!」とその場で認めてあげましょう。
- 「今日は自分で着替えられたね」
- 「ごはん残さず食べられてすごいね」
子どもは「できた」経験を覚えていて、次の日のやる気につながります。
✅ ごほうびシールなども活用可。
ただし、「ご褒美がないとやらない」にはならないよう、あくまで補助的に。
朝の準備がスムーズにならないとき、親ができる心の整え方
子どもを急かす日々に疲れ、「また怒ってしまった」と自己嫌悪になることもあるでしょう。
そんなときに大切なのは、「子どもを変える」のではなく、「関わり方を見直す」視点を持つことです。
1. 「昨日より少しマシだった」もOK
- 毎日100点を目指さなくていい
- 今日は泣かずにごはんを食べた→十分な成長です
2. 自分のイライラに気づいたら「一呼吸」
- 声を荒げそうなときは、「トイレに行って深呼吸」でもいい
- 大人の余裕が、子どもの安心感になります
3. 「怒らずにいられた自分」にもごほうびを
- 「今日はがんばったな」「朝の準備、うまくできたな」と、自分をねぎらいましょう
- 保護者が笑顔で朝を過ごせたら、それだけで子どもにとっては安心です
まとめ:朝の準備は「戦い」じゃなく「親子のチームプレイ」
子どもが朝の準備で困っているのは、できないのではなく、“どうしたらいいかわからない”からです。
大人が少し工夫することで、子どもも自信を持ち、自分で動けるようになります。
- 見通しを持たせる
- 気持ちの切り替えをサポートする
- 自分で選ぶ、できたを実感させる
- 食事は「量」より「習慣化」
- 親も自分を責めず、ゆるやかに見守る
「朝から怒鳴らなくて済んだ」
「笑顔で送り出せた」
そんな朝が増えていくように、まずは今日から、小さな1歩を始めてみませんか?