お箸が苦手な子どもの支援方法

こんにちは!「うちの子、お箸がなかなか使えないみたい…」と心配される保護者の方も多いのではないでしょうか?
お箸を使うことは、食事を楽しくするだけでなく、手先の器用さや自立心を育てる大切なスキルです。
今回は、お箸が苦手な理由をひも解きながら、どのようにサポートすればよいかを具体的にお伝えします。
なぜお箸が苦手なの??
お箸を使うには、細かい動きのコントロールが求められます。そのため、苦手に感じる子どもにはいくつかの理由が考えられます。
①筋力不足
お箸を使う際、手や指の筋力が足りないと、しっかりと物をつかむことができません。特に、握力や指先の力が弱い場合にお箸の操作が難しくなります。
②指先の動きの不器用さ
指を独立して動かす「微細運動」のスキルが未熟な場合、お箸の正しい持ち方や動作が難しいことがあります。発達性協調運動障害(DCD)の子どもでは、このような不器用さが顕著に現れる場合があります。
③手と目の協調性の課題
お箸の動きを目で見ながらコントロールする「手と目の協調性」が発達していないと、目標の食べ物をつかむのが難しくなります。視覚情報をうまく処理できない場合もこれに影響します。
④正しい練習経験の不足
お箸を使い始める際、練習のタイミングや方法が子どもに合っていないと、上達が遅れることがあります。幼少期に手づかみ食べが中心だった子どもでは、お箸に慣れるまでに時間がかかることがあります。
お箸が得意になるための支援方法
お箸が苦手な子どもにとって、ステップを踏んだ練習や適切な環境が鍵となります。
①筋力をつける練習
・指先を使う遊びを取り入れる
お箸を使うには、まず手や指の筋力を鍛えることが大切です。粘土遊びや、洗濯ばさみで物をつかむ遊びが効果的です。これにより、指先の動きがスムーズになります。
・太いクレヨンや筆で絵を描く
太いものを握る動作を通じて、手の筋力を育てることができます。慣れてきたら徐々に細い道具に切り替えていきましょう。
②練習用のお箸を活用
・トレーニング箸を使う
初めてのお箸練習には、輪っかやガイドが付いたトレーニング箸を使うと、指の位置が固定されてスムーズに練習できます。子どもが「成功体験」を得やすくなるのがポイントです。
・徐々に普通のお箸に移行する
トレーニング箸から普通のお箸に移行するときは、最初は滑りにくい加工がされたお箸を選ぶとよいでしょう。
③手と目の協調性を育てる
・食べ物以外のもので練習
最初は大きくてつかみやすいもの(ビー玉やスポンジなど)で練習します。食べ物に慣れてきたら、豆やお菓子など小さなものを使って徐々に難易度を上げていきます。
・ターゲットをはっきりさせる
練習時に「ここに置いてね」と皿の中に目印をつけたり、食材を並べてお箸で運ぶゲームをするなど、目と手の連携を楽しく練習できる環境を整えましょう。
④成功体験を大切にする
・小さな成功を褒める
たとえ上手に使えなくても「今、上手につかめたね!」と肯定する言葉をかけることで、子どもは意欲を高めることができます。
・焦らず少しずつ
お箸を使えるようになるまでには個人差があります。「慣れるまで時間がかかっても大丈夫」と見守る気持ちが重要です。
周囲のサポートが子どもの成長を助ける
お箸が苦手な子どもをサポートするためには、家庭での取り組みだけでなく、保育園や幼稚園など周囲の理解と協力も欠かせません。「その子のペースを尊重しながら練習を進める」ことを周囲で共有し、見守ることが大切です。
おわりに
お箸の練習は、子どもにとって楽しい挑戦の一つです。家庭や学校での取り組みを通じて、少しずつ成長していく姿を応援していきましょう。大人が焦らず見守ることで、子どもは「できる!」という自信を育むことができます。
保護者の方へ
大阪府池田市にある「療育センターエコルド」では、手先の器用さを育てる支援を行っています。
作業療法士・保育士が一人ひとりの発達段階に合わせたプログラムを提供し、楽しく取り組める環境を整えています。お箸や手先の使い方に不安を感じている方は、ぜひエコルドにご相談ください!