こだわりのある子どもの原因と対応方法

こんにちは!「おもちゃの並べ方にこだわる」「決まった順番でないと気が済まない」など、子どもの「こだわり」に戸惑うことはありませんか?
親として、「どうしてこんなにこだわるのだろう?」と疑問に思ったり、接し方に悩むこともあるかもしれません。
今回は、こだわりの原因や対応方法、さらに子どもの成長に役立つプログラムについて詳しくお伝えします。
【こだわりが生まれる原因】
こだわりは、発達特性や環境、感覚の特性など、さまざまな要因から生まれると考えられています。
①発達特性による影響
- 自閉スペクトラム症(ASD)の子どもに多く見られる特徴:自閉スペクトラム症の特性を持つ子どもは、日常生活の中で予測不能な状況に対して不安を感じることが多く、こだわりを通じて安心感を得ようとします。
- 繰り返し行動による安心感:同じ遊びを繰り返したり、同じ順番で物事を進めることで、予測可能な環境を維持し、自分を落ち着かせようとしています。
②感覚の特性
- 感覚過敏や鈍感の影響:触覚や聴覚、視覚などに過敏な場合、自分が心地よいと感じる感覚や状況に固執することがあります。逆に感覚が鈍い場合、特定の刺激を求めてこだわる行動を繰り返す場合もあります。
③発達段階による影響
- 幼児期特有の行動:2歳から4歳くらいの子どもは、自分の世界をコントロールしたいという発達段階の特徴として、こだわりが強くなることがあります。
【こだわりへの対応方法】
こだわりを持つ子どもに接するときは、「無理にやめさせる」のではなく、その行動の背景を理解し、適切にサポートすることが大切です。
①子どもの気持ちに寄り添う
- こだわりを否定しない:こだわりの行動は、子どもにとって安心感や自己表現の一部です。「なんでそんなことするの?」と否定的に言うのではなく、「どうしてこれが好きなのかな?」と興味を持って接することが大切です。
- 子どもの視点を理解する:「これはこうしないと気が済まない」という気持ちを理解し、それを尊重することが信頼関係の構築につながります。
②環境を整える
- 予測可能な環境を作る:子どもが安心感を得られるよう、スケジュールを固定したり、視覚的にルールや手順を示す工夫をしましょう。例えば、絵カードやスケジュールボードを使うと効果的です。
- こだわりを許容する範囲を決める:日常生活に支障をきたさない限り、子どものこだわりを許容することも重要です。ただし、危険な行動や集団生活に影響する場合は、適切な代替行動を提案します。
③スモールステップで柔軟性を育む
- 少しずつ変化を加える:こだわりの行動に小さな変化を加えることで、柔軟性を育てます。たとえば、同じ順番で遊ぶ場合、少しだけ順番を変えて「新しいやり方も楽しいね!」と促してみましょう。
- 成功体験を重ねる:変化に挑戦したときには、「すごいね!できたね!」とたくさん褒めて、自信を育みます。
【こだわりに効果的なプログラム】
こだわりを持つ子どもが成長するためには、特性に合わせたプログラムが役立ちます。
①感覚統合療法
- 感覚のバランスを整える:感覚統合療法では、感覚の過敏さや鈍感さに合わせた活動を行い、こだわりの元となる不安感を軽減します。例えば、触覚が苦手な子どもには、柔らかい素材を使った遊びを取り入れ、徐々に新しい感覚に慣れるようサポートします。
②ソーシャルスキルトレーニング(SST)
- 集団生活での柔軟性を育てる:友達との関わりを練習するプログラムを通じて、社会的なこだわりを和らげ、集団の中での安心感を育てます。
③遊びを活用したアプローチ
- 創造的な遊びを取り入れる:おもちゃの使い方にこだわりがある場合、少しずつ新しい使い方を提案することで、遊びの幅を広げます。たとえば、ブロックを並べるだけでなく、積み上げる遊びを提案するといった方法です。
【おわりに】
こだわりのある行動は、子どもの特性や発達の一部です。「この子のこだわりにはどんな理由があるのかな?」と考えながら接することで、子どもたちの安心感や成長をサポートすることができます。
子ども一人ひとりのペースに合わせて無理のない環境を整えながら、少しずつ新しい挑戦を楽しめるよう支えていきましょう!
【保護者のみなさんへ】
大阪府池田市にある「療育センターエコルド」では、こだわりを持つ子どもの特性に合わせた支援プログラムを提供しています。
感覚統合療法やソーシャルスキルトレーニングを通じて、安心して成長できる環境を整えています。池田市や箕面市、豊中市、吹田市周辺にお住まいの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください!